架空増資疑惑、“見せ金”2700万を迂回返済

オジャマモン

 耐震強度偽装事件で、架空増資の疑いが持たれている民間の指定確認検査機関「イーホームズ」(東京都新宿区)が2001年10月、藤田東吾社長(44)が同社元監査役司法書士らから借りた資金で約2700万円の増資をした直後、同額が、関係の深い造園会社を迂回(うかい)して司法書士らに返済されたことが25日、警視庁などの合同捜査本部の調べで分かった。

 イーホームズは01年12月、国土交通省から確認検査機関に指定されており、捜査本部は、藤田社長が国交省の指定を受けるため、増資資金の還流工作を主導したとみて調べている。

 約2700万円の増資資金のうち、2400万円を貸したという神奈川県在住の司法書士(66)は25日、読売新聞の取材に応じ、「造園会社の運転資金が必要だと言われて融資した」「1か月後に藤田社長から返してもらったが、増資に使うなら貸さなかった」などと証言した。

 調べによると、イーホームズは01年10月、藤田社長が新たに約2700万円分の同社株を購入する形で増資を実施し、資本金を約5000万円とした。藤田社長はこの資金を司法書士らから借りて調達したが、その直後、イーホームズは同額の約2700万円を、藤田社長が当時、代表取締役を務めていた新宿区内の造園会社に貸し付けていた。

 ところが、捜査本部が昨年12月、同社を捜索して押収した資料を分析した結果、この貸付金が約1か月の間に数回に分けて藤田社長の口座に移され、その直後、司法書士らに渡っていたことが判明した。捜査本部では、藤田社長が、造園会社に資金を貸し付けたように装って、架空増資の目的で一時的に借り入れた「見せ金」を、司法書士らに返却していたとみている。

 建築基準法に基づく国交省通達は、確認検査機関に対し、資本金などの財務基盤を最低3000万円以上にするよう義務付けたうえで、業務の範囲を、財務基盤に応じて定めている。イーホームズは当時、検査機関の指定を受ける直前で、資本金を約2300万円から約5000万円にしたことで、床面積が2000〜1万平方メートルの建築物の確認検査業務が可能になった。

 ようやく動き出した。今後のオジャマモンの展開も予想できるところではあるがしっかりと罪を償わせるべきである事だけは確かな事実である。

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