倖田、音楽界を救う!?ゴールドディスク大賞

倖田來未

 レコード産業界に大きく貢献した証として贈られる「第20回日本ゴールドディスク大賞」の授賞式が9日、NHKホールで行われ、“エロかっこいい”歌姫、倖田來未(23)が「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」の栄冠に輝いた。昨年末のレコード大賞に続いて2冠達成の倖田は「昨年も今回もまさか自分が選ばれるとは思っていなかったので本当にうれしい」と涙ながらに喜びを語った。

 J−POP全盛期の98年に約5879億円(日本レコード協会調べ)を数えたCD生産額は、昨年は約3598億円に落ち込み、レコード業界には逆風が吹いている。ミリオンヒットを飛ばしてきた浜崎あゆみ(27)や宇多田ヒカル(23)らにかつての勢いがなく、年間100億円のセールスを叩き出した倖田は業界には「救いの女神」か。

 とはいえ、倖田のファンは10−20代前半の若者が中心。国民的スター不在の中、この手の音楽賞への関心も薄い。実際、昨年大みそか日本レコード大賞の平均視聴率は10%で、歌謡曲全盛期の70年代とは比べようもなく、“レコ大”不要論も飛び出し、音楽賞の権威の低下は否めない。

 しかし、レコード界から、音楽業界全体に目を転ずると、その成長性はまだまだあるという。

 音楽評論家の烏賀陽(うがや)弘道氏(43)は「CDの売り上げは不振でも、ネット配信や着メロなどは大盛況。それらの著作権使用料でアーティスト自身の懐は潤っていますよ」と分析する。

 なるほど、レコード・CDというモノの流通から、音楽データそのものの販売にいかにシフトするかが業界低迷脱却のカギである。

 日本レコード協会では「実力あるアーティストを育てていくためにも、ゴールドディスク大賞は必要。今後も続けていきます」(広報部)と強調する。

 来年の今頃、笑顔を見せるのは誰?

 もっとも、倖田來未の人気は来年どころかまだまだこれからだと思うが。まさに21世紀の日本の若者の心を捉えたスターと言えよう。どこまでいくのか楽しみである。

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